カテゴリ: ◆ 読書の部屋 ◆

涼しい部屋で夢中になって読みふけってたら、思いの外早々と読了~~二日で読み切ってしまいました。σ(^_^;) ハハハ

ま、読んでたのが東野圭吾さんの本だったから尚更ですかね。


今回の本はコチラ  (元気むらのライブラリーでいつも借りてます。)

同級生 (講談社文庫)
東野 圭吾
講談社
1996-08-08



主人公は、進学校と名高い某県立高校に通う高校3年:西原壮一くん、野球部のキャプテンで周りから慕われる明るく朗らかな生徒。が・・・ある時期を境に彼の周りで事故や事件が立て続けに起きてしまう。発端は、野球部女子マネージャーでもある同級生が事故により死亡、しかもその女子生徒は彼(西原くん)の子を妊娠していたらしく、それを後になって(噂話が元で)知ることとなった西原くんは「彼女の事故の真相」を突き止めることと関与してると思われる教師たちに復讐することを決意。でもその先々で不可解な事件が起こり出し遂には殺害されてしまう人までも・・・・て言うお話。


え・・・彼女妊娠してたん?
それって、、、それって、、、

 Σ( ̄ロ ̄|||) エェェェ....

そこに意識がどーしても行く(汗)
【若いが故の過ち】
うーーーーー・・・・ん、 若気の至り?的な「認識低かった」ではちょっと済ませないよなぁぁ とも感じる母ごころ。

それは置いといて。

話の舞台は学校で登場人物も至ってシンプル。
西原くん在籍の野球部、後々大事なヒントに繋がる他の部活の子たち、真相に繋がり得る様々な学年・クラスの生徒たち、関連する教師達や顧問の先生、あとは事件捜査の刑事さん。随所でキーマンっぽく登場する校区内のおばちゃん達・・・。

学園サスペンスって感じです。

西原くんは『彼女』の為にも事故の真相を突き止めて、関わった奴らに復讐してやるって凄い勢いなんですけどねぇ~。
↑(後に本当の理由も明かされるけど)
生徒指導で登場する教師「灰藤」と「御崎」、「教師の鑑」みたいな見方で灰藤先生を慕ってる御崎先生、そこに秘めた愛情の様なものがあるのかまたは「尊敬する対象」として見ているだけなのか。
その辺りも注目しながら読むと、事故事件の背景の奥深さに気づけるかも。

本の後書きにありました。
東野圭吾さん自身「教師が嫌い」だったそう。感じてきた思いを「西原くん」に投影してる感じ~~

彼が暴こうとしてる真相、復讐したい相手、隠されてた過去(彼女への愛は本当か?) そもそもの原因はどこにあったのか。
読み始めたら、先を知りたくて一気読み間違いなし(笑)

彼の妹ちゃんは何故疾患を持って生まれてきたのか、、、何かの伏線かなぁなどと思いつつ読んでたけど、実はこれがそもそもの発端だったのかな、と。
西原くんが大人たちのことをいつも冷めた目線で見てて「大人は汚い生き物だ」的な見方してるの、頷けてしまいました。
ただ・・・、
そんな彼もまた「毛嫌いしてる大人たち」と結局同じ?そんな風にも感じたラスト。 感じ方は人それぞれだけど。

事故で思いがけず亡くなった彼女、大人たちの「勝手な主義」に巻き込まれる妹ちゃんが一番可哀想。

途中から登場の『刑事VS西原くん』
この駆け引きは面白みあり!
「隠し事は結局暴かれる」
そりゃそーだ。(苦笑) 取り繕おうとするほど可笑しな矛盾を生み出し、そこから来る小さな違和感みたいなのを確実にキャッチ、「本当はこうなんだろう」と迫ってくる。

(((( ;゚д゚))) ガクガクブルブル.....

事件捜査に来てるのに西原くんの秘めたる事実を暴こうとしてくるだなんて・・・刑事さんも強者だぁぁーー、読んでてハラハラドキドキ連続ーーー。(笑)


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ヾ(=^▽^=)ノ__📕📗_📙___

今回の本はちょっとミステリー系。でも、謎解きをして「ザ・完結」で終わらず、読み終わった後にすごく考えさせられる社会派なミステリー小説です。

最後までドキドキーーー!!

そして結果には大変驚愕っっ 謎が明らかになったその先で・・・。

     
完全無罪 (講談社文庫)
大門 剛明
講談社
2019-01-16




本の帯に書かれてたキャッチコピー無罪は無実ではないを見て 『よし、購入っ!』 迷わず買った一冊です。笑

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主人公は若手弁護士:松岡千紗。少女だった頃、ある事件に巻き込まれ心に深い傷を負ってしまいます。事件後は辛苦を乗り越えて弁護士に。そんな彼女が上司から【再審の弁護人を】と依頼されたのは、なんと21年前に彼女自身が遭遇した事件。被害者だった彼女が犯人とされる人物の無罪判決を勝ち取ろうと奔走する・・・21年越しに真実に迫ると言う事は、そこに関わる人たち(実刑で服役中の加害者・大切な娘を奪われた被害者遺族・警察検察etc)すべての人たちの21年間の意味合いも変えていってしまう と言うストーリー展開です。


物語の舞台は千紗の故郷である香川県。まんのう町や綾川町、父母ヶ浜など香川の地名が随所に出てきます。

香川は「うどん県」ですよね~  
何といっても讃岐うどんの聖地!
そう言えば・・・讃岐うどんが好き過ぎて~~ 休暇の日には本場の香川へ度々行っては「うどん店巡り」を楽しみにされてたコープ某店の店長さん、思い出しました。(*^-^*)

私もうどんは好きだけど。
巡るほどの情熱は無いです(苦笑)

松岡千紗の故郷(実家)である香川、そして事件現場とされる、まんのう町・丸亀市・綾川町を中心に話は展開していきます。
香川と岡山(刑務所がある)を往来し、21年前の真実に辿り着こうと奮闘する中で被害者、弁護士、両方の立場で葛藤も。
 対象者をこのまま信じていいのか
 良いように騙されてるだけなのか
狭間で揺れ動く彼女の心理、それでも新たな事実を賢明に探し続けようとする熱意、弁護士だからと言うより・・・大きな理由が千紗を動かしているんですよね。

読んでる側もハラハラドキドキの連続~~。

まぁこれは小説の中の話なわけだけど。
警察の正義や検察の正義、ドラマでも時々問われたりするじゃないですか。あの相棒でもよく右京さん言ってますよね。

法の正義とは!って。

正義感が行き過ぎてたり(今の時代で言う自粛警察?とか)、エゴの為に正義を理由にしていたり・・・紙一重的な「歪んだ正義」・・・怖い。

あと周囲からの「目線」もね。

帯に書かれてた「無罪は無実ではない」が指してる意味・その深さ、
とても考えさせられる本です。

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好んで読みたい作家の湊かなえさん。
以前『告白』を読んだので、今回は別のを読んでみました。


夜行観覧車 (双葉文庫)
湊 かなえ
双葉社
2013-01-04



内容は、半分ミステリー?(^^;) あと半分は、家族や地域の関係性を問うてるような【家族物語】って感じですね。

☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。

話の舞台は高級住宅地「ひばりヶ丘」です。
ちょい豆ネタ~♪ (ノ^^)ノ
(阪急宝塚の沿線にも、[雲雀丘花屋敷(ひばりがおかはなやしき)]って呼ばれる所あるんですよ。名前だけでもなんかスゴいでしょ~) 

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主な登場は遠藤家・高橋家・小島家。
*遠藤家は、ひばりヶ丘で一番小さなお家
*お向かいの高橋家。家は大~~きなお屋敷で「ひばりヶ丘」のイメージそのもの!!な暮らしぶり
*お隣の小島家は・・・・息子夫婦が海外に住んでる年配夫婦のみの優雅な暮らし。

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海沿いの町から坂道を上った所にある「ひばりヶ丘」。ごくごく普通の一般家庭な遠藤家では、癇癪娘:彩花と母:真弓さんの一触即発的な攻防戦が毎日の様に繰り返される日々。
お母さんを『あんた』と呼ぶ娘。
やりたい放題言いたい放題のこの娘:彩花、いわゆる反抗期・中二病・卑屈精神 すべてミックス型みたいな子。

そんなひばりヶ丘で重大な事件が発生!
三家庭の住人各々の立ち位置がこの事件をきっかけに、逆転していってしまうんです。

私の方が劣ってた(と思ってた)、でも立場が変わると私の方が優位なんだと誇らしげにすら思えてしまったり・・・。
だれが本当は心優しい人かなんて、実際大きな出来事に直面しないと見えてこないのかも・・・。

仲の良い級友は本当の友だち?
いつも礼儀正しいあの人は心が綺麗?
親切に接してくれるあの人は・・・

うーーーーーん・・・・
 考え出すと怖いっすねーーー


観覧車は家(かぞく)そのものを表してます。
夜行・・・て言うのもキーワード。
夜更けに起きた事件、夜ごとに話が進展、解決の道筋も夜・・・そして夜が明ける頃には???

「夜は必ず明ける」
なんかそんなメッセージ性もあるのかなぁぁ て感じでした。

娘:彩花が煩う「坂道病」 共感する人、案外多いんじゃないかなーー??て思います。
(ρ゚∩゚) 

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